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2017年6月の製造業関連NEWS

2017/06/30:
・シャープが東京証券取引所に対し、株式を上場している東証2部から1部への復帰を申請した。(産経より)
・総務省の労働力調査発表(2017/05月)
 完全失業率:3.1%(前月から+0.3%)
 就業者数:6547万人(前年同月から+76万人)
 雇用者数:5796万人(前年同月から+57万人)
 完全失業者数:210万人

2017/06/29:
・ファーウェイが年内にも大型工場を日本に新設し、通信機器や関連機器を量産する予定。(日経より)
・米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスが中国主導の国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に対し、最も評価が高い「Aaa(トリプルA)」の格付けを付与したと発表。(読売新聞より)

2017/06/28:
・東芝が、米ウエスタンデジタル(WD)とその子会社を不正競争行為の差し止めを求める仮処分命令の申し立てと総額1200億円の支払いなどを求める損害賠償等請求訴訟を提起したと発表(ロイターより
・Intelが64層TLC(Triple Level Cell) 3D-NANDのSSDを製品化したと発表。製品名はSSD 545sで容量は512GB。(Intelより)
・東芝メモリが、QLC(Quad Level Cell)技術を用いた3D-NAND型フラッシュメモリ「BiCS FLASH」を試作し、基本動作と基本性能を確認したと発表した。QLCを用いた3D NANDフラッシュは「世界初」(EE Times Japanより)

2017/06/27:
・自動車安全システム世界首位のオートリブとボルボ・カー(共にスウェーデン)が米半導体大手エヌビディアと自動運転車向けのシステム開発などで提携すると発表。(日経より)
・欧州連合(EU)欧州委員会が、グーグルが検索サービスでの支配的な地位を乱用し、EU競争法(独占禁止法)に違反したとして、24億2000万ユーロ(約3000億円)の制裁金を科したと発表。
グーグルはこの決定を不服として異議申し立てを検討中。(JIJI.comより)

2017/06/26:
・タカタが東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理。東京商工リサーチによれば負債総額は約1兆7000億円に上る見込み。(YOMIURI ONLINEより)

・タカタの民事再生法の適用申請に伴う各社の状況(IT Mediaビジネスより)
トヨタ:取り立て不能または遅延のおそれがある債権が約5700億円発生したことを発表。ただ、既に貸倒引当金として計上しており、業績への影響は軽微という。
SUBARU:エアバッグの品質関連費用として、2017年3月期現在で約735億円を未払い計上していることを発表。18年3月期には新たに付随費用が発生する見込みという。回収可能性については、「不透明感があることから、当該影響を含めて精査中」としている。
日産、ホンダ、三菱自動車:債権額を公表しなかったものの、「回収が困難となることが見込まれる」と発表した

2017/06/23:
・東芝は同社株が8/1付で市場1部から同2部に降格になると発表、2017年3月期末の債務超過が確実になったため、東京証券取引所が降格を決めた。(ロイターより)
・AppleからGPUコアの使用を停止する通達を受けていたImaginationが、取締役会で全社売却を決定。(EE-Times Japanより)

2017/06/22:
・Foxconnが米での投資についてアナウンス。プロジェクト名はFlying Eagle。(DIGITIMESより)
・MediaTekが7nmのChipの製造委託先をTSMCに決定(EE-Times Japanより)

2017/06/21:
・東芝は取締役会を開き、半導体子会社の売却先として、政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行、米系投資ファンドのベインキャピタルで構成する企業連合を優先交渉先に選定したと発表(ロイターより)

2017/06/20:
・シャープが今月末に東証1部への復帰に向けた申請を行うと明らかにした。(ロイターより)
・東芝は半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を、産業革新機構や米投資ファンドのベインキャピタル、韓国半導体大手のSKハイニックスなどからなる「日米韓連合」とする方向で最終調整に。(産経より)
・中国の賃金上昇率が鈍化傾向に(Bloombergより)
・テスラが中国の上海に生産工場を建設する方向で話が進んでいる模様(Bloombergより)

2017/06/16:
・タカタが早ければ来週にも民事再生法の適用を東京地裁に申請する方向で準備に入った模様。負債総額は1兆円超とみられる。(ロイターより)
一方、タカタは自社HPで「決定の事実はない」としている(タカタIR)
=> 東証は16日、当社の株の売買を停止した

2017/06/15:
・東芝フラッシュメモリー事業の買収において、「日米連合」を構成する政府系の産業革新機構と日本政策投資銀行が各3000億円規模を出資(計6000億円)、三菱東京UFJ銀行が4000億円を拠出するほか、国内企業も出資し日本勢で過半を占め、主導権を握る考え。(JIJI.comより)
・WD(ウエスタンデジタル)が東芝との半導体合弁事業の売却の暫定差し止めを求めてカリフォルニア州地裁に提訴(ロイターより)

2017/06/14:
・東芝フラッシュメモリー事業の売却交渉において、政府系ファンドの産業革新機構を軸とする「日米連合」が買収額を2兆1000億円程度に上積みする方針であることが明らかに。(JIJI.com)
・ 東芝が家庭用燃料電池(エネファーム)の製造、販売を7月末で終了すると発表した。累計販売台数は約8万台。保守・サービスは事業撤退後も継続する。(JIJI.comより)

2017/06/12:
・鴻海精密工業のCEO/郭台銘氏が東芝半導体事業の買収を目指す企業連合にアップルやデル、キングストン・テクノロジーが参加すると明らかにした。(ロイターより)

2017/06/10:
・東芝の半導体メモリー事業の買収に関し、米ウエスタンデジタルが産業革新機構等と組んだ日米連合の買収提案額を少なくとも2兆円に増額する意向の模様。(ロイターより)

2017/06/07:
・メディアテックがミッドレンジ及びエントリーレベルの製品用にグローバルファウンドリーの22nm、FD-SOIプロセスを検討しているとの事(DIGITIMESより)

2017/06/06:
・SEMIの調査によれば、2017/Q1の世界の半導体装置の売上はUS$13.1B(約1兆4410億円(1US$=¥110))であったとの事。
国別に見ると、韓国が台湾を抜きトップにUS$3.53B(3883億円)、2位は台湾でUS$3.48B(3828億円)。中国は3位でUS$2.01B(2211億円)

・自動車輸入組合の発表によると日本国内の5月の輸入車販売台数=21,602台(前年同月比=+0.5%)
増加は14か月連続でクリーンディーゼル車の売れ行きが好調。
内訳は、メルセデスベンツが4,735台、フォルクスワーゲンが3,865台、BMWが3,641台でドイツ勢、米国車は956台。(JIJI.comより)

2017/06/05:
・日産の5月の中国自動車販売台数は112,085台(前年比+5.7%)。4月の伸び率が9.5%であったことから減速気味。また、1~5月の販売台数は531,756台(前年比+6.2) (ロイターより)
・トヨタの5月の中国自動車販売台数は112,800台(前年比+11.6%)。また、1~5月の販売台数は51,7100台(前年比+31.9) (ロイターより)
・ホンダの5月の中国自動車販売台数は115,584台(前年比+16.2%)。(産経ニュースより)
・マツダの5月の中国自動車販売台数は25,093台(前年比+27.9%)。(産経ニュースより)

2017/06/03:
・トヨタ自動車が2016年末までにテスラモーターズの株式全てを売却していたことが明らかに(JIJI.com)

2017/06/02:
・日立製作所が中国・広州市の超高層ビル「広州周大福金融中心」に設置したエレベーターが、速度試験で1260m/min(75.6km/h)となり世界最高速を記録。(JIJI.com)

(2017/05/28)
・シャープが07/01に台湾支社を設立する方針。また、東証1部への復帰に関しても6月末までに申請手続きを行う予定。(FOCUS TAIWAN)

(2017/05/01)
・IV(Intellectual Ventures)が自身の保有する電動モーターの特許を侵害しているとしてトヨタ、ホンダ、デンソー、アイシン精機、BMWなどの自動車及び部品メーカー25社を提訴、ITC(米国際貿易委員会)が調査を開始

[コラム] OEM?ODM?OBMって?

 

最近、製造に関するニュースなどでちらほらと「OBM」という言葉を目にするようになりました。

さすがにOEMやODMの間違い(Typo.)では?とは思いませんが、ある事柄を表すのに、それを示す単語の頭文字をとってアルファベット数文字で表す事が多く、なかなかややこしいものです。

そこで、このOBMを含め、関連するOEM、ODMについて以下にまとめておきたいと思います。

(1) OEM(Original Equipment Manufacturing)
相手先(顧客)ブランドの製品を受託し製造をする事。(図中のOEM参照)

(例)
家電メーカーであるA社がパソコンメーカーであるB社に仕様や設計図などを提供し、B社がそれらを元に製造しA社に供給。A社は自社のブランドでその製品(パソコン)を販売する。

(2) ODM(Original Design Manufacturing)
相手先(顧客)ブランドの製品を受託し設計・製造をする事。基本的な考え方はOEMと同じだが、相手先(顧客)の要求する製品の設計も自らが行う事が異なる。

(例)
家電メーカーであるA社がパソコンメーカーであるB社に仕様を提供、B社がそれらを元に設計・製造しA社に供給。A社は自社のブランドでその製品(パソコン)を販売する。

(3) OBM(Original Brand Manufacturing)
自社のブランドの製品を自社で製造する事。

(例)
パソコンメーカーであるB社が自社ブランドの製品を企画・設計・製造し販売する。

OBMを単独で見ると、「ん?要するに普通のメーカーでは?」と感じてしまうのですが、
「OEMとして他社(顧客)ブランドの製品の製造のみを行っていた会社が設計を手掛けるようになりODM企業に発展、その後、自社ブランドの製品を企画し設計・製造・販売を行うOBM企業になる」という企業の成長、即ち、OEM->ODM->OBMという流れから発生してきた言葉であるととらえると理解しやすいと思います。

また、電子業界においては、「相手先(顧客)から受注した電子機器の受託生産(製造)を専門に行う企業」を表すEMS(Electronics Manufacturing Service)という言葉があります。
先述のOEMと似たところがありますが、EMSは基本的に自社のブランドを持たないのに対し、OEMはそれを持っている場合も含まれます。

(文責:有冨智員)

日銀短観(2017/4/3発表分)のポイント

2017/4/3に日銀短観が発表されましたが、その中の業況判断指数(DI)について若干詳細に見てみました。

業況判断指数とは、調査対象の企業が「景気が良い」と回答した割合から「景気が悪い」のそれを引いたもので、例えば、「景気が良い」と回答した企業の全体の割合が52%で「景気が悪い」のそれが12%であった場合(残りの36%は「どちらでもない」と回答)、業況判断指数は40となり、この数値及び推移により景気の状況を把握するというものです。

日銀短観では、各産業、業種別に以下の3種類の資本金の区分によって、各々の業況判断指数が報告されています。

(1) 大企業:資本金10億円以上
(2) 中堅企業:1億円以上10億円未満
(3) 中小企業:2000万円以上1億円未満

これらの結果に対し、図1は大企業と中堅企業の業況判断指数の相関を、図2は大企業と中小企業のものを示しています。(図中の緑色の点は製造業、橙色の点は非製造業を表しています)

中堅企業に関しては、大企業とともに全体的に良い状況(ほとんどの業種で指数がプラス)状況である一方、中小企業に関しては業種によるバラツキが大きく、自動車、通信、不動産、建設などは堅調なのに対し、繊維、紙・パルプなどはマイナスの状況となっています。

失業率も1994年以来の2.8%という中で、今一歩、中小企業の底上げが期待されるところです。

(文責:有冨智員)

平成28年 中小企業実態基本調査(速報)のポイントまとめ

2017/3/31に中小企業庁より「平成28年中小企業実態基本調査」の速報が発表されました。
以下にその概要をまとめておきます。

(調査の範囲) 平成26年度経済センサス-基礎調査ををベースに11万社を抽出
(調査対象期間) 平成27年度決算に基づく
(有効回答) 55,126社(有効回答率48.0%)

(1) 売上高:485兆円1986億円前年度比-1.6%
増加した産業:情報通信業(+17.2%)、学術研究、専門・技術サービス業(+2.6%)、製造業(+2.3%)を含めた5産業
減少した産業:不動産、物品賃貸業(-16.8%)、卸売業(-5.5%)を含めた6産業

(2) 経常利益:18兆5730億円前年度比-0.5%
増加した産業:運輸業、郵便業(+30.9%)、情報通信業(+16.4%)、生活関連サービス業、娯楽業(+15.6%)を含めた7産業
減少した産業:不動産業、物品賃貸業(-15.8%)、卸売業(-11.3%)を含めた4産業

(3) 従業員数:2667万人前年度比-2.5%

(4) 研究開発を行った中小企業(法人企業)
法人企業全体に占める割合は2.3%(3.5万社)

(5) 特許権・実用新案権・意匠権・商標権を所有する中小企業(法人企業)
法人企業全体に占める割合は5.4%(8.0万社)

また、全産業合計の主だった経営指標は以下の通りです。

・粗利率:24.94%(前年度から0.46ポイント上昇)
・営業利益率:2.65%(前年度から0.05ポイント上昇)
・経常利益率:3.18%(前年度から0.04ポイント上昇)
・ROE:8.27%(前年度から2.71ポイント減少)
・流動比率:163.88%(前年度から0.35ポイント上昇)
・労働分配率:68.32%(前年度から0.30ポイント減少)

(文責:有冨智員)

ルネサスがインターシルを買収する方向で最終調整

2016/09/13(火)の日経において正式は発表がありました。
買収金額は32億1900万ドル(約3250億円)で同社株主から現金で買い上げて完全子会社化するとの事です。

2016/8/22(月)の日経新聞によれば、ルネサスがインターシルを買収する方向で最終調整に入ったとの事。

買収額は最大で3000億円規模になる見通し。
インターシルはNASDAQに上場しており、ルネサスは一定比率のプレミアを乗せ既存株主から全株式を買い取る方針。(即ち、TOBですね)
買収資金は現在の手元資金(約4000億)を充て、銀行からの借り入れも検討するとの事です。
車載向け半導体の分野では現在第3位のルネサスですが、この買収によりNXPに次いで2位に浮上する可能性が高まっているようです。

ここ数年で半導体業界の再編が加速していますが、今年もまだまだその勢いは止まりそうにありません。

Nantong FujitsuがAmkorを買収?

DIGITIMESによれば、

中国語版のEconomic Daily News(EDN)が「中国のOSATであるNantong Fujitsu(南通富士通)がAmkorを買収する」と報道した

との事です。

Source: http://www.digitimes.com/news/a20160817PB200.html?mod=2

この買収が成立すれば、Nantong Funitsuは中国でNo1、世界ではASE+SPIL(シェア28.9%)に続く第2位(シェア12.7%)のOSATになるとの事。
また、Nantong Fujitsuは、今年(2016年)の前半にAMDのPenangとSuzhou(蘇州)の半導体後工程(組立/テスト/梱包など)の株式85%を取得したばかりです。

本当であればなかなか衝撃ですが真偽はいかに?

[コラム] 製造委託先監査について

今回は「製造委託先監査」についてお話してみたいと思います。

「監査」と言うと、例えば、監査法人が企業に対して実施する会計監査やISO認証機関が実施する監査などの知名度が高いかと思いますが、ここでは「製造委託先(会社)の組織、財務、品質(体制)、生産性、リスクマネジメント、対応力などの実態を総合的に把握し、ビジネスを進めていく上での課題や問題点を抽出、それらをコントロールしていくための業務プロセス」と定義して話を進めます。
ちなみに、英語では「Audit(オーディット)」で監査員の事を「Auditor(オーディター)」と言います。

はじめに、若干大雑把ではありますが、「監査」を実施する(であろう)4つの場面を挙げました。

(1) 新規取引にともなう監査
(2) 臨時監査(不良や変化点が発生した場合に実施する監査で品質監査が主体)
(3) 定期監査
(4) 顧客監査(お客様が主体となって製造委託先の監査を行う場合)

上記の通り、一言で「監査」と言っても様々な局面がありますので、個々の目的に応じて内容及びインプット/アウトプット(以下、I/Oと表します)も異なったものになります。

以下、順不同となりますが、各々について簡単に説明したいと思います。

まず、(2)についてですが、これは実際に品質やデリバリ等の問題が発生している状況、あるいは変化点の対象が明確になっている事から、

・不良原因や要因を特定する
・問題解決後の暫定/恒久対策が正しくとられているか、また、継続できる状態かを確認する
・変化点及び関連プロセスに対して問題がないかを確認する

などが主体となり、I/Oは比較的簡単に設定できます。

また、(3)に関しては、前回の監査で抽出された指摘事項やその間の量産の状況に応じて要求されるI/Oが決まるところがありますので、従属的な要素が大きいのが特徴的です。

さらに、(4)については(1)~(3)とは若干毛色が異なるところがあり、監査を実施する主体がお客様ですので、(お客様が)どのような観点で監査をされるのか?どの工程に重きを置かれていらっしゃるのか?など、製造委託先というよりはむしろお客様の動向を注視する方が有用でしょう。その意味では「顧客監査」については別業務プロセスとして扱う方が良いという考え方もあります。(筆者はこの考え方です)

このように見ていくと、当たり前なのかと思いますが、(1)における監査の難易度が一番高く、特にアウトプットとしての成果をどのように出していくのか?という事に一番頭を悩ませてしまうのではないかと思います。

勿論、チェックリストに沿って一つずつ品質状況を確認していく事は有効な方法のうちの一つではありますが、あまりにも通り一遍な方法ではアウトプットとして非常に希薄なものになってしまいます。
「製造委託先自身もイキモノ(生物)」であり、時々刻々と状況が変わっていきますので、監査当日に得られた情報は、あくまで今後のビジネス継続のためのインプット情報であるという事を意識した体系作りが必要になってきます。

また、

・顧客(自分達のこと)に対してどのような考え方を持っているのか?
・組織や人の力関係
・キーマン(誰を味方にしておくとビジネスがスムーズに進むのか?)
・従業員がどのような事に誇りを持ち何に不満を抱いているのか?

など、表に出にくい情報を得ておくことも後で役に立ったりします。
その意味では、休憩時間や食事などのOFFの時間も有効に活用しましょう。

最後になりますが、「監査をしている会社(人)は相手から監査されている」という事は非常に重要ですので一言付け加えておきたいと思います。

 

(文責:有冨智員)

[コラム] 品質コストマネジメントというツール

「品質の状況」を経営的な観点から測定するツールとして「品質コストマネジメント」というものがあります。

一般に品質を測定する場合、歩留や不良率、手直し率(リワーク率)、不良発生件数などの数値を用いる事が多いと思いますが、品質コストマネジメントにおいては基本的に「¥(円)」や「$(ドル)」などの単位で評価する事が特徴的で、これにより粗利や営業利益など財務諸表上(特に損益計算書(PL))の指標と同じ土俵に乗せる事ができますので、品質に関して会社の利益と連動した議論が可能になります。(当然ですが、2次的な分析においては歩留や不良率などの数値も必要になります)

具体的な方法論として、以下に一番有名なPAF法の概要を説明します。

PAF法とは、Prevention(予防)、Appraisal(評価)、Failure(失敗(不良))の頭文字をとって名付けられたもので、品質にかかわるコストを以下の4つに分類し分析をするものです。

PAF法による品質コストの分類

(1) 予防コスト

Prevention Cost

品質不良を未然に防止するために費やされるコスト
(2) 評価コスト

Appraisal Cost

品質を評価してそのレベルを維持するために要するコスト
(3) 内部失敗コスト

Internal Failure Cost

工程内(市場への出荷前)で発生した不良の対策のためのコスト
(4) 外部失敗コスト

External Failure Cost

市場出荷後に発生した不良の対策のためのコスト

予防コストは、品質マネジメントシステム構築のために要する費用全般となりますが、品質管理、品質教育・訓練などがメインとなります。また、プリセールス時にお客様のところに訪問し、品質に関する説明をするのに要した費用などもこの枠に含めて良いと思います。

次に評価コストですが、これは専ら製品(商品)の評価や検査に要する費用となります。

最後に内部失敗コストと外部失敗コストですが、不良が発生した場所、即ち、内部(工程内)か?外部(市場)か?という意味ではその内容は本質的には同じで、不良調査費用や手直し(リワーク)費用、廃棄処分された費用、対応人件費、旅費交通費などが分類されます。

ただし、金額の多寡や後のビジネスに与えるインパクト、即ち、お客様からの信用を失いビジネスをロストするという意味では両者には大きな相違がある事は注記しておきます。

これらの分類を行った上で、以下のような順序で品質改善を進めていきます。

  • 現状のステータス把握から次に目標とするステータスを設定
  • 各コストの内容分析とそれらの適正値判断
  • (2)の決定に応じた対策策定と活動実施
  • 状況のモニタリング(必要であれば修正を行う)
  • 結果の判断とフィードバック

品質の改善は一朝一夕で成しうるものではありませんが、それでも最大限の効果を得るためには適切な方向付けをする必要がある事は言うまでもありません。

特に内部失敗コスト及び外部失敗コストは、マイナスの利益(=損)以外の何ものでもありませんので、出来る限り0に近づけていくことが望ましいのですが、反面、予防コスト、評価コストに関しては単純に削減すれば良いという訳でもなく、バランスを考慮する必要があり、経営者の手腕に依存します。

最後に「品質コストマネジメント」はあくまでツールですので、導入しただけで品質が改善される訳ではなく、経営者を筆頭にそのツールから得られた情報からどのような意思決定をするのかが最重要である事を申し上げておきたいと思います。

 

 

(文責:有冨智員)

UKのEU離脱

2016/06/23の国民投票においてUKがEUから離脱する事が決まりました。

事前の調査では「残留派」の方が優勢との報道でしたので、かなりの驚きではありました。
6/16に残留派のジョー・コックス議員が射殺されるという痛ましい事件があったのですが、事前調査ではこの事件を考慮して心の中では「離脱派」なのだが、調査では「残留」と回答した人もいたのでしょうか?使い方は正しくありませんがブラッドリー効果のような感じで。

この「EU離脱決定」により、日本の株式も為替も大荒れになりました。
直前までは残留が優勢とのことで株高円安の流れでしたが、どちらもジェットコースターのように急降下(グラフで見て)!

今後、離脱に関する協議は2年ぐらいかかるとの事ですので、その間は(も)予断が許せない状況です。

弊社も海外との取引がありますので、為替は気になる次第です。

2016/04月のNEWS

2016/04/18:

熊本地震の影響(各ニュースソースより)
・トヨタ:部品供給が滞っている影響で4/18-23日に全国の完成車工場の生産を段階的に停止する(日経)
・ソニー:熊本県菊陽町の半導体工場を4/14から停止(日経)
・ダイハツ:大分県中津の2工場と福岡県久留米市の工場を4/18~22日まで休止(日経)

2016/04/08:

東芝、富士通、VAIOのパソコン事業統合が白紙に(内容は時事通信より)
・統合後の収益計画や事業戦略をめぐり協議が難航
・3社が抱える国内外の製造拠点の統廃合でも調整が付かなかった

■だめだコリャ~

2016/04/08:

スマホの普及率がガラケーを上回る(日経より)
・内閣府が2016/4/8の発表した3月の消費者動向調査にて言及
・2015年度のスマホの普及率がガラケーのそれを初めて上回った
・スマホ普及率=67.4%(対前年比6.8ptのプラス)
・スマホ以外の普及率=64.3%(対前年比5.5ptのマイナス)
・(普及率の定義=2人以上の世帯で所有している世帯の割合)

■ MVNOの影響がじわじわと表れている印象です。
 ただし、調査対象が2人以上の世帯という事なので、どこまで実体を表しているのか疑問があります。

2016/04/01:

ブラックベリーが大幅な赤字(産経より)
http://www.sankei.com/economy/news/160402/ecn1604020018-n1.html
・2015/12~2016/02月期決算:純損益US$2億3800万(約266億円)
・前年同期のUS$2800万の黒字から大幅な赤字転落
・スマホの販売不振、ソフトウェアサービスの売上伸び悩みが主因